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(エム・ゼット・エヌ・スリー) 1976年生まれのシェティル・メステル(バリトンサックス/テナーサックス)と1977年生まれのペール・ザヌッシ(コントラバス)が活動を共にし始めたのは1999年。それ以来、この「デュオ」は様々なミュージシャンを加えたフォーマットで活動しており、そのうちレコーディング作品があるのは、ドラマーにペール・オッドヴァル・ヨハンセンを迎えたトリオ、アクション・ジャズ(2003年に7インチシングルをリリース)、ペール・ザヌッシ自身のクインテット、ザヌッシ・ファイヴ(2005年にアルバムリリース)、そしてこのMZN3だ。デュオに加わるのは1964年スウェーデン出身の名手シェル・ノルデソン(ドラムス)。 2004年に結成されたこのグループは、セルフタイトルのファースト・アルバムでは主としてペール・ザヌッシのオリジナルを演奏している。作曲と即興のバランスをとりながら、ジャズ/即興演奏をベースに、それぞれのミュージシャンの持ち味 − シェティル・メステルの持つヘビーメタル、ペール・ザヌッシやシェル・ノルデソンの持つ現代音楽の要素 − 等々を自由に取り込んだ独自の表現を追及している。 2005年4月に録音されたこのアルバムでは、意外なところに彼らの音楽を知るキーワードが潜んでいる。アルバムがレコーディングされたアスレティック・サウンドというスタジオだ。スウェーデン国境に近いハルデンという小さな町にあるこのスタジオは、アナログ録音ではノルウェーはもちろん、北欧でもトップクラスのスタジオとして知られる。スーパーサイレントの諸作、スコーチ・トリオの2作品、モーハ!のフルアルバム…現在の北欧の即興音楽を代表する作品はここから続々と生まれており、MZN3 も、そのエネルギッシュでジャンルを超えた自由な表現の系譜に連なる。 2005年秋のアルバムリリースから1年、彼らはより即興演奏よりにシフトしてきているという。セカンド・アルバムを「新しい形のライヴアルバム」として構想した彼らは、日本をその録音場所に、共演者として彼らの国にはない楽器である筝の八木美知依を選んだ。折りしもペール・ザヌッシはコントラバスをピックで弾く特殊奏法などを試しており、筝との相性は興味深い。また、国際ジャズフェスティバル協会等による新人賞を受賞し、2006年に世界中のフェスティバルに出演したシェティル・メステルは、その締めくくりとなるインタビューで、自身が現在最もインスピレーションを受けるプロジェクトとしてこの共演を挙げ、ジャズに留まらない幅広い活動への興味を語っている。 MZN3 の3人はまた、2006年の夏に結成され、ヨーロッパで2度のライヴを行ったシェティル・メステル・セクステットのメンバーでもある。セクステットの残り3人は前出のモーハ!の2人アネシュ・ハーナ(ギター)とモッテン・オルセン(ドラムス、ヴィブラフォン)、それにインゲブリクト・ホーケル・フラーテン(ベース)で、先のアスレティック・サウンド録音の顔ぶれとの重複は偶然ではない。2007年にはこのグループと、MZN3+Y の日本録音の2枚のライヴ盤が注目を集めるだろう。2006年11月の東京での2公演は、日本にいながらにして北欧のシーンの最も新しい音をライヴで聴く貴重な機会となる。 |
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LIVE PHOTOS >> ライヴ写真 @ グレン・ミラー・カフェ、ストックホルム、スウェーデン、2006年2月6日 (by Heiko Purnhagen) LIVE VIDEOS >> ライヴヴィデオ 1 >> ライヴヴィデオ 2 @ スパシバール、オスロ、ノルウェー、2005年9月5日 |
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ALBUM REVIEWS 最近、都内の輸入CD店でも見かけるようになった05年の強力盤。MZN3 はシェティル・メステル(s)、ペール・ザヌッシ(b)、シェル・ノルデソン(ds)からなるトリオ。30歳になったばかりのメステルは逸材が多いノルウェーの若手サックス奏者の中でも傑出した存在になりつつあり、本作ではバリトンとテナーで火の出るようなブローイングを展開。元ウィブティーのザヌッシは若干29歳とは思えないほど成熟したベーシスト。ノルデソンはケン・ヴァンダーマーク率いるスクール・デイズのヴィブラフォン奏者として知られるが、本来はスウェーデンを代表するドラマーの一人である。コルトレーン/アイラー路線を土台としながら、端的でコンパクトかつ爆発的な演奏をするこのカッコいいトリオ、11月に来日する予定なので乞うご期待。 マーク・ラパポート(『ミュージック・マガジン』2006年9月号)
これぞ王道フリージャズ。白熱の演奏がノルウェーのJAZZAWAYから。ベースは少し名を知られているPER ZANUSSI、相変わらずのむしり様。各人、一気阿勢の細部を澄ませば基本テクのあるのがよーく分かる。いやしかしこのベースあってこそとも言える低音の蠢く密度は凄い。ベース・イズ・パワー。 ディスクユニオンMusic Field (2006年2月) いくつかの他のグループでも活動を共にしている若いノルウェー人ミュージシャン2人 Kjetil Møster と Per Zanussi、それに彼らより1回りほど年上の スウェーデン人ドラマー Kjell Nordeson による比較的新しいトリオのファーストアルバム。全8曲のうち、2曲が3人のクレジットになっている以外は全て Per Zanussi のオリジナルで、この時点での彼らはかなり書かれたマテリアルを扱っており、時折耳に残るメロディーも覗かせる。トリオ編成のシンプルな音作りの中、咆哮するサックス、重みのあるベース、切れのよいドラムで疾走したかと思えば、一転それぞれがつぶやくようなインプロに突入、静かな音響を作り出したりするが、終始緊張感は途切れない。即興演奏の部分はもちろん、それより作曲されたパートの3人のやり取りがとてもスリリングで、瞬発力と反射神経に優れた、硬派でダイナミックなトリオだ。アグレッシヴになっても拡散し過ぎない、凝縮されたような演奏が魅力。 www.grinningtroll.com (2006/10/02) |
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